1950年代の演奏
エーリヒ・クライバー/北ドイツ放送交響楽団(1951) |
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CD(Archpel ARPCD0199)
1.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
(7:05/9:02/4:56/8:56)
(第1楽章リピート:ワインガルトナー版)
2.シューベルト/交響曲第8番ロ短調「未完成」
3.R・シュトラウス/バラの騎士のワルツ
エーリヒ・クライバー指揮
北ドイツ放送交響楽団(1)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(2&3)
録音 1951年ライヴ(1)
1935年1月28日(2)
1934年9月(3)
ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」は録音状態があまりよくありませんが、残響豊かな演奏で十分聴けます。冒頭からトスカニーニを思わせるような速いテンポの演奏で、息をもつかせないような演奏になっています。重厚な響きが素晴らしく、フェルマータも長めです。間をおかずに進みます。ホルンのファンファーレはsf(スフォルツァンド)が見事です。展開部もとぎれのない音の連続です。弦楽と管楽器の交錯が見事です。再現部ではファゴットのファンファーレにホルンを重ねています。若干のテンポの変化もみせます。コーダ最後のテーマはテンポを落とさずに一気に終わっています。まさに「音の渦」でした。
第2楽章はやや速めのテンポで主題をきれいに歌っています。フルートがきれいです。木管四重奏はレガートで響きが大変美しいです。第3楽章の序奏はリタルダンドと長いフェルマータが印象的です。ホルンのテーマは音を割って大きく響いています。フーガの勢いのある演奏もまた聞き物です。フィナーレは重厚な響きで堂々とした演奏です。ホルンの響きも素晴らしい。弦楽セクションの息のあった演奏も聞き所です。展開部は厚みのある響きが素晴らしく、第3楽章の回帰でほっとする間もなく再現部に突入です。ここも音の渦です。コーダのホルンの主題が大変表きれいです。プレストから終結までも一気にすすむ圧倒的な演奏です。382小節から385小節のヴァイオリンとヴィオラのりズムの刻みもはっきり聞こえます。(なお、この録音はピッチが高いだけで1955年のケルン放送交響楽団の演奏と同一音源です)
シューベルトの「未完成」はSP録音と思われますが大変音質はよく、録音の古さを感じません。低音までクリアに響きます。大変きれいな響きです。さすがにベルリン・フィルの演奏です。隙のない演奏をしています。
R・シュトラウスの「ばらの騎士のワルツ」は冒頭ホルンが8本くらいで演奏していそうな厚い響きを出しています。こちらも大変きれいな音です。演奏も抜群です。 |
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