ウェーバー/コンチェルティーノ

ペーター・ダム(1983)



CD1(ドイツ・シャルプラッテン 32TC−69)
CD2(ドイツ・シャルプラッテン TKCC−70434)
CD3(Berlin Classics 0093242BC)
CD4(ドイツ・シャルプラッテン KICC-3720)

ロマンティック・ホルン協奏曲集
1.ウェーバー/コンチェルティーノ ホ短調Op45
2.ロルツィング/コンツェルトシュテュック ホ長調
3.サン=サーンス/演奏会用小品Op94
4.シューマン/4つのホルンのための
          コンツェルトシュテュックOp86

  ペーター・ダム(ホルン)(1〜4)
  クラウス・ピーツォンカ(ホルン2)(4)
  ディーター・パンサ(ホルン3)(4)
  ヨハネス・フリーメル(ホルン4)(4)
  ジークフリート・クルツ指揮
    ドレスデン・シュターツカペレ
   録音 1983年6月29日〜7月4日

 ペーター・ダム46歳の時の録音です。シューマンの作品以外は初めての録音でした。
 ウェーバーの「コンチェルティーノ」は遅めのテンポでしっかりしかもきれいに演奏してます。カデンツァの重音はよく響いています。ポラッカの演奏はよい響きです。コーダのハイトーンもきれいに演奏しています。
 ロルツィングの「コンツェルトシュテュック」は今でも他に録音がない貴重な演奏です。オペラ作曲家の作品ということでメロディーは美しいですが、非常にきつい曲です。低音から高音まで自在に吹くことを要求しています。ダムはゆっくりと確実に演奏しています。名演です。
 サン=サーンスの「演奏会用小品」はピアノ版もありますがオーケストラ版による演奏です。高度なテクニックを要求される作品です。ダムの安定感のあるホルンで聴けるのはうれしいことです。コーダは大変素晴らしい演奏です。
 シューマンのコンツェルト・シュテュックは22年ぶりの録音でした。こちらもやや遅めのテンポですが、4人の息がピッタリで、この作品の雄大さまで感じられます。オーケストラと融合したシューマンの響きの素晴らしさまで感じられます。第2楽章のロマンツェは4本のホルンが良い和音を作って歌います。第3楽章は快適なテンポで4本のホルンが追いかけるように演奏します。第1ホルンのハイトーンがよく響きます。聴きごたえのある名演です。
(CD1は1985年発売の国内盤、CD2は1995年発売の国内盤、CD3は1998年発売のドイツ盤、CD4は2015年発売のKING盤)


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