1980〜1999年の演奏

オイゲン・ヨッフム/バイエルン放送交響楽団(1982)
CD-R(sardana records sacd-167) 

1.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
      (第1楽章リピート:ワインガルトナー版)  
2.R・シュトラウス/交響詩「ドン・ファン」Op20

  オイゲン・ヨッフム指揮
   バイエルン放送交響楽団
  録音 1982年2月5日ライヴ

 ヨッフムのベートーヴェン/交響曲第5番「運命」ライヴです。第1楽章冒頭はザンザンザンザーンとゆったり始まり、フェルマータも長いです。主部ではテンポアップしています。ホルンのファンファーレのスフォルツァンドはしっかり決めていました。展開部は弦のクレッシェンド、全合奏の厚い響きとテヌートと見事な響きです。再現部のファゴットのファンファーレはホルンに吹かせていました。そして金管の強奏も凄いです。コーダの運命のテーマはテンポを落として強調、たっぷりと間をおいて終結するというフルトヴェングラーのような終わり方でした。
 第2楽章はゆったりとしたテンポで主題を歌っています。第1変奏、第2変奏では弦楽器と木管楽器の絶妙なアンサンブルが聞かれます。木管四重奏は大変美しい響きでした。第3変奏からのクライマックスは見事な盛り上げ方です。最後の245、246小節で木管のフレーズにホルンを重ねて強調しています。第3楽章は静かな冒頭と低弦のスフォルツァンドはヨッフムの独壇場かもしれません。ホルンのテーマの強奏からフーガと見事な演奏です。
 フィナーレは管と弦の厚みのある音で圧倒してくれます。ホルンと木管の主題も豪快です。展開部は金管の厚みのある響きが圧倒的です。第3楽章の回想は静かにオーボエが歌うと再現部に堂々とした響きで突入します。コーダまでの厚い響き、コーダのホルンの主題とピッコロの響きが素晴らしい。プレストから終結は速いテンポで圧倒的な響きを出しています。最後のフェルマータはティンパニの一打で劇的な終わり方で聴衆を興奮させていました。
 R・シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」は勢いのある演奏で聞けば聞くほど興奮させられます。


トップへ
戻る
前へ
次へ