モーツァルト/ホルン五重奏曲

ヘルマン・バウマン(1965〜66)
LP(独TELEFUNKEN SLT-43090-B)

 モーツァルト/室内楽曲集
1.フルート四重奏曲第1番ニ長調K285
2.オーボエ四重奏曲へ長調K370
3.ホルン五重奏曲変ホ長調K407

  フランス・フェスター(フルート)(1)
  アド・マーター(オーボエ)(2)
  ヘルマン・バウマン(ホルン)(3)
  シュトラウス四重奏団
  録音 1965〜66年

 このアルバムは1965〜66年に録音されたモーツァルトの室内楽作品です。ヘルマン・バウマンが最初に録音したモーツァルトのホルン五重奏曲でした。この録音はCD化されていませんでした。
 「フルート四重奏曲第1番」はフランス・フェスタ−のソロで明るい響きの美しいモーツァルトが響きます。第1楽章はもちろんのこと。第2楽章で弦のピツィカートにのったフルートの響きは絶品です。第3楽章の輝くようなフルートもまた素晴らしい。美しいモーツァルトです。
 「オーボエ四重奏曲へ長調」はアド・マーターのオーボエ・ソロによる演奏です。この演奏も明るい響きの美しいモーツァルトです。シュトラウス四重奏団との調和のとれた響きといい言うことありません。第2楽章、第3楽章と流麗な演奏が素晴らしい。  
 「ホルン五重奏曲変ホ長調」はヘルマン・バウマン初期の録音です。バウマンは1992年に再録音していますが、この初期の録音はCD化されないままでした。第1楽章はバウマン独特の音色でレガートの巧みなモーツァルトになっています。穏やかな響きでことさらに強い響きを出すこともなく素晴らしい演奏です。転調したときの哀愁的な響きは絶品です。第2楽章は流麗なホルンが素晴らしい。弦楽の美しい響きも聴きものです。第3楽章のアレグロは軽快なホルンと明るい響きの弦楽が美しい。バウマンのホルンは透明な響きで素晴らしいモーツァルトです。なお、この楽章では装飾音が入らないのが特徴です。


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