モーツァルト/ホルン五重奏曲

フランク・ロイド(1989)
CD(Virgin cassics VC7 91074-2)

モーツァルト/室内楽作品集
1.クラリネット、ヴィオラとピアノのための三重奏曲
  変ホ長調K498「ケーゲルシュタット・トリオ」
2.アダージョとロンド ハ短調K617
3.オーボエ四重奏曲へ長調K370
4.ホルン五重奏曲変ホ長調K407
  ナッシュ・アンサンブル
  マイケル・コリンズ(クラリネット)(1)
  ギャレス・ハルス(オーボエ)(2&3)
  フィリッパ・デイヴィース(フルート)(2)
  フランク・ロイド(ホルン)(4)
  マルシア・クレイフォード(ヴァイオリン)(2〜4)
  ジェレミー・ウィリアムズ(ヴィオラ)(4)
  クリストファー・ファン・カンペン(チェロ)(2〜4)
  イアン・ブラウン(ピアノ)(1&2) 
   録音 1989年2月

  ナッシュ・アンサンブルによるモーツァルトの室内楽作品集です。1曲目のクラリネット、ヴィオラとピアノのための三重奏曲はモーツァルトがクラリネット奏者のシュタットラーのために作曲したと言われていますが、変わった編成の作品ですが聞いてみるとあまり違和感はありません。モーツァルト30歳の名作です。「ケーゲル・シュタット・トリオ」と言われるとヴィオラが入る作品だとピンとくる方も多いでしょう。マイケル・コリンズの美しいクラリネットが素晴らしい。
  「アダージョとロンドK617」は晩年の作品でフルート、オーボエ、ヴィオラ、チェロとグラスハーモニカのための作品ですが、ここではグラスハーモニカのパートをピアノで演奏しています。グラースハーモニカの演奏はブルーノ・ホフマンが有名です。この演奏でも優しい響きのピアノがフルートなどと共に良い響きを出しています。
  名曲オーボエ四重奏曲へ長調はモーツァルト25歳の作品ですが、数多いオーボエ作品の中でも傑作中の傑作でしょう。第3楽章中間部の目まぐるしいフレーズは一度聞いたら忘れないでしょう。
  ホルン五重奏曲は有名なロイトゲープのために作曲された名曲で、伴奏にヴィオラ2本を使った珍しいい編成になっています。イギリスの名ホルン奏者フランク・ロイドの滑らかなホルンは、美しいレガート奏法でモーツァルトの世界に誘います。モーツァルトの巧みな転調が美しい響きを作り出します。第3楽章の演奏がとても楽しそうです。カデンツァの挿入はありませんが即興フレーズが入ります。


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