アントン・ライヒャのホルン作品

ホルン五重奏曲ホ長調/ウラディミラ・クランスカ(1984)
CD(SUPRAPHON 32CO−3081)

アントン・ライヒャ/室内楽曲集
1.クラリネット五重奏曲変ロ長調Op89
2.ホルン五重奏曲ホ長調Op106
 ボフスラフ・ザフラドニーク(クラリネット)(1)
 ウラディミラ・クランスカ(ホルン)(2)
  パノハ弦楽四重奏団(1&2)
  録音 1985年5月6〜8日(1)
      1984年2月24〜29日(2)

 チェコの演奏家による演奏でライヒャのクラリネット五重奏とホルン五重奏曲です。クラリネット五重奏を吹くザフラドニークのクラリネットは明るいヴィブラートがかつてのルジーハの演奏を思わせるものでチェコのクラリネットらしさを感じます。ボヘミアの音楽家ライヒャの演奏にはぴったりの明るさでしょう。
 ホルン五重奏曲はおそらくこれが初録音。4つの楽章で構成され、全曲26分以上の大曲です。ホルンを吹くクランスカは軽いヴィブラートをかけた演奏です。これもボヘミアのホルンそのものです。そのテクニックは素晴らしく、第1楽章における速いパッセージもスラスラで素晴らしい演奏です。第2楽章:レントの美しいホルンはまるでティルシャルが吹いているかのように聞こえます。第3楽章:メヌエットの楽しそうな演奏もまた素晴らしいものです。第4楽章の速い演奏もまたきれいなタンギングが見事です。


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