2000年代の演奏
ダグラス・ボイド/マンチェスター・カメラータ(2002) |
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CD(AVIE AV0040)
1.ベートーヴェン/交響曲第2番ニ長調Op36
2. 〃 /交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
(演奏時間6:49/9:28/7:48/10:42)
(第1楽章、第3楽章、第4楽章リピート:
ベーレンライター版)
ダグラス・ボイド指揮
マンチェスター・カメラータ
2004年2月14日ライヴ録音(1)
2002年10月19日ライヴ録音(2)
ダグラス・ボイドはヨーロッパ室内管弦楽団の首席オーボエ奏者を2002年までつとめていました。現在マンチェスター・カメラータの音楽監督でベートーヴェンの交響曲は3枚のアルバムを出しています。
交響曲第2番は室内楽団の特徴ともいえる楽器の鮮明な音がきれいに録音されており管楽器と弦楽のバランスの良い響きを出しています。第2楽章の冒頭などは室内楽を聞いているようです。スケルツォの歯切れ良さは見事。フィナーレの弾むようなフレーズのうまさなどいうことなしの名演でしょう。
交響曲第5番「運命」はピリオド奏法による冒頭の演奏は独特の味があります。速いテンポの演奏は聞き進むうちに慣れてきますが、その演奏は音を保持するというよりも断ち切るような感じがあります。運命の主題はフェルマータも短めです。オーボエのカデンツァは哀愁的できれいです。再現部のファゴットのファンファーレは原典版通りです。第2楽章はやや速めのテンポで歌います。どちらかといえばさらっとしたイメージで重くはありません。木管四重奏はフレーズをきちんと表現した演奏でした。第3楽章の序奏は軽いリタルダンド、ホルンの主題はきれいです。フーガは弦楽器の厚みがないので管楽器が目立ちますが演奏は素晴らしい。リピートがありますがギュルケ版同様のリピートになっています。フィナーレの演奏は厚みにある響きの冒頭は見事です。提示部のリピートがあります。展開部の金管は大活躍です。再現部はトランペットの強奏が目立ちます。コーダの和音は響きがきれいです。ホルン、ピッコロの響きの良さも聞き物。プレストから終結までの息をもつかせない演奏は見事で、テンポルバートをかけてフェルマータではティンパニの二度打ちの鮮やかさが素晴らしい。 |
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