2000年代の演奏

ヒュー・ウルフ/フランクフルト放送交響楽団(2002)
CD(hr klassik hrmk025−04)

1.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
  7:02/9:19/8:17/10:41(35分19秒)
     (第1楽章、第3楽章、第4楽章リピート:
         ベーレンライター版)
2.アイヴズ/交響曲第2番(1900〜02/1909改訂)
    ヒュー・ウルフ指揮
    フランクフルト放送交響楽団
   録音 2002年11月14&15日(1)
       2004年6月17&18日(2)  

 ヒュー・ウルフはフランクフルト放送交響楽団とベートーヴェンの交響曲全集を完成していますが、このアルバムは2004年にアイヴズの交響曲とのカップリングで発売されたものです。
 ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」はベーレンライター版を使いながらもテンポは速いほうではありません。第1楽章冒頭ではピリオド奏法による響きがありますが、全体としては重厚なドイツのオーケストラの響きです。
 第2楽章は20世紀の巨匠達のようなテンポで美しい響きを出しています。第3楽章のリピートはギュルケ版と同じです。フィナーレの重厚な演奏も素晴らしいです。現代の演奏の中でも輝ける1枚でしょう。
 アイヴズの交響曲第2番は5つの楽章からなる作品でアメリカの民謡や賛美歌が挿入されたりして風変わりな印象を受けますが現代においては見直されているようです。この演奏は作品の美しさを引き出しており聴き応えは十分にありましょう。


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