1980〜1999年の演奏

ギュンター・ヘルビッヒ/BBCフィルハーモニー管弦楽団(1983)
CD(BBC CRCB-6033)

1.ベートーヴェン/交響曲第4番変ロ長調Op60
2.    〃  /交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
          (第1楽章リピート:原典版)

  ギュンター・ヘルビッヒ指揮
   BBCフィルハーモニー管弦楽団
  録音 1982年12月14日(1)
      1983年7月6日ライヴ(2

 ヘルビッヒはブラームスの交響曲全集をベルリン交響楽団と録音していましたた。ベートーヴェンは少ないようで、このライヴは貴重な録音。
 交響曲第4番は第1楽章のテンポがやや速めで緊張感漂う素晴らしい演奏です。第2楽章の穏やかな雰囲気のアダージョも好印象です。第3楽章は勢いのあるアレグロ・ヴィヴァーチェです。思わず聞き入ってしまいます。フィナーレは速いテンポで弦の細かいフレーズが素晴らしい。木管の響きもきれいでした。
 交響曲第5番「運命」はやや速いテンポながら冒頭の長いフェルマータが印象的です。ホルンの明るい響きのファンファーレが素晴らしい。展開部の豊かな響き、淀みない流れ、そして美しいオーボエのカデンツァと続きます。再現部のファゴットのファンファーレは原典版通りです。 第2楽章は弦楽の主題、木管楽器の響きが素晴らしい。木管四重奏もきれいです。続く全合奏におけるティンパニのクレッシェンドが凄いです。木管の第3変奏では8分音符を伸ばしています。第3楽章はホルンの主題の明るさが素晴らしい。フーガの演奏も見事なアンサンブルになっています。フィナーレは重厚な響きで始まります。木管とホルンの主題も素晴らしい響きです。また提示部終結のティンパニのクレッシェンドには驚きます。展開部は厚みのある演奏が凄いです。第3楽章の回想のオーボエの美しさ、そして再現部へ突入するとここも厚みのある響きに圧倒されます。コーダまでの音量には圧倒されます。コーダのホルンの主題、ピッコロの響きもきれいです。プレストから終結へは382小節から385小節のヴァイオリンとヴィオラのりズムの刻みをはっきりと演奏していて素晴らしい。それからの大音量と和音に圧倒されます。


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