1960〜1979年の演奏


小澤 征爾/シカゴ交響楽団(1968)


CD1(RCA RVCC-7351)
 ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
  7:17/10:31/5:18/8:30
  (第1楽章リピート:ワインガルトナー版)
CD2(BVCC38221-22)
 ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
  7:19/10:34/5:18/8:30
  (第1楽章リピート:ワインガルトナー版)
LP(RCA SRA-2677) 
 ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
  7:22/10:41/14:11
  (第1楽章リピート:ワインガルトナー版)

  小澤 征爾/シカゴ交響楽団
   録音 1968年8月9日

 この「運命」は日本からの要請で録音されたと聞いています。そのために「未完成」とのカップリングになっていました。また日本人が世界のメジャーオーケストラを指揮して運命を録音したのも初めてでした。初版のLPはジャケットに金文字で運命・未完成と印刷されていましたが、私のLPは再発ものでこれが印刷されておりません。
 交響曲第5番「運命」は世界のオザワと呼ばれた小澤のこの演奏が大変見事な演奏です。第1楽章冒頭から重厚な響きで始まり、ホルンのファンファーレも素晴らしい響きです。テンポは速めで、勢いがあり緊張感を感じます。展開部の流れもよく小澤とシカゴの息もピッタリでした。
 第2楽章は白眉です。主題にはドルチェの指定が随所に出てきますが、この演奏ほど歌っている演奏はなかなか見つかりません。弦楽器も管楽器もじつに良く歌っています。初めて「dolce」らしい演奏を聴きました。第3楽章は明るく流れるような演奏といえるでしょう。フーガもきれいでした。第4楽章は堂々とした演奏です。シカゴのアンサンブルのうまさが実によく出ています。小澤は良い演奏を聴かせてくれました。 


トップへ
戻る
前へ
次へ