1960〜1979年の演奏


ピエール・ブーレーズ/クリーヴランド管弦楽団(1969)
CD−R(VIBRATO VHL−323)

1.ベートーヴェン/「プロメテウスの創造物」序曲Op43
2.   〃   /交響曲第5番ハ短調Op67「運命]
    8:21/10:26/5:36/8:11(32分34秒)
      (第1楽章リピート:ワインガルトナー版)

  ピエール・ブーレーズ指揮
    クリーヴランド管弦楽団
   録音 1969年7月31日ライヴ(1)
       1969年8月3日ライヴ(2)

 ブーレーズは1968年にニュー・フィルハーモニアとベートーヴェンの交響曲第5番を録音していました。この録音は1969年7月28日に超名盤「春の祭典」をクリーヴランド管弦楽団と録音した直後に演奏したものです。
 「プロメテウスの創造物」序曲は重厚な響きの序奏が素晴らしい。主部の勢いのある演奏も聞き物です。
 交響曲第5番「運命」はゆったりとしたテンポで重厚に始まります。ホルンのファンファーレは強く響かせています。展開部は弦楽の厚みのある響きが素晴らしい。再現部でファゴットのファンファーレはホルンがバリバリ吹いています。コーダまでの圧倒的な響きは素晴らしいものでした。第2楽章はゆったりとしたテンポで弦楽の美しさが見事です。主題の歌い方がまた印象的です。木管四重奏ではゆったりとしたテンポで美しい響きになっています。第3楽章の程良いテンポ、ホルンの強奏などこの楽章も素晴らしい演奏です。フーガの演奏は低弦の厚みが凄い。フィナーレの冒頭は重厚で圧倒的な響きが凄いです。管楽器の響きも厚みがあります。展開部でも圧倒的な響きがきかれます。第3楽章の回想ではテンポを落として再現部へ入ります。コーダのホルンの主題から終結まで一気にすすみます。プレストは382小節から385小節のヴァイオリンとヴィオラのりズムの刻みもよく聴こえます。最後はティンパニの一打で終わります。実に素晴らしい演奏でした。


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