1980〜1999年の演奏

ロジャー・ノリントン/ロンドン・クラシカル・プレイヤ−ズ(1988)

CD1(EMI CDC 7 49656 2)
CD2(VirginCLASSICS 7243 5 61943 2)

1.ベートーヴェン/交響曲第4番変ロ長調Op60
2.   〃    /交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
 6:26/8:40/7:40/10:36(33分22秒)
 (第1楽章、第3楽章、第4楽章リピート:ギュルケ版)

  ロジャー・ノリントン指揮
   ロンドン・クラシカル・プレイヤ−ズ
   録音 1988年4月

 ロジャー・ノリントンが古楽器オーケストラのロンドン・クラシカル・プレイヤ−ズを指揮したベートーヴェンの交響曲全集の1枚です。 
 交響曲第4番は速いテンポの演奏です。第1楽章、第2楽章と古楽器の響きが優雅に聞こえてきます。第3楽章ではフルートのやわらかな響きが目立ちます。フィナーレは管楽器と弦楽の演奏が素晴らしい。 
 交響曲第5番「運命」の第1楽章は大変早いテンポで演奏しています。冒頭の響きが古楽器独特のもので変わっています。ホルンはナチュラルホルンの太い音が響きます。展開部ではトランペットの響きが印象的です。ホルンの響きが面白いです。再現部は管楽器の活躍が素晴らしい。
 第2楽章は弦楽の主題とフルートの柔らかな響きがきれいです。この楽章ではトランペットの明るい音が目立ちます。木管四重奏はフルートの暖かい響きがたまりません。第3楽章はナチュラルホルンの主題が印象的です。トリオのフーガは速いテンポで見事な演奏を聴かせます。ギュルケ版によるリピートがあります。コーダは緊張感がありティンパニの叩き方が印象的でした。
 フィナーレはオーケストラの調和の取れた音が見事です。ホルンの主題は太く大きく響き、ティンパニのクレッシェンドが目立ちます。提示部のリピートがあります。展開部はやわらかな木管楽器の響きがきれいです。第3楽章の回想ではオーボエの響きがきれいです。再現部の力強い響きは見事で、ティンパニの演奏が良い響きを作り出しています。コーダのホルンの主題は大変きれいに響いています。プレストからの厚い響き、最後のティンパニのクレッシェンドは見事でした。 (CD2は2001年発売の全集です。)


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