1950年代の演奏

オットー・クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団(1957)
CD(TESTAMENT SBT 1407)

1.ベートーヴェン/「エグモント」序曲Op84
2.   〃   /交響曲第4番変ロ長調Op60
3.   〃   /交響曲第5番ハ短調Op67「運命」

  オットー・クレンペラー指揮
     フィルハーモニア管弦楽団
  録音 1957年10月24日(モノラル)
   ロイヤル・フェスティヴァル・ホール・ライヴ

 クレンペラーがベートーヴェンやブラームスの交響曲をEMIに録音していた時期のライヴ演奏です。
 「エグモント」序曲はテンポ運びの良い気分爽快の演奏です。交響曲第4番は切れ味の良い第1楽章、やわらかな響きで始まる第2楽章がきれいです。
 交響曲第5番「運命」は1955年の録音と同じようなテンポ運びと演奏スタイルです。違うのはブレインのいないホルンセクションでシヴィルやサンダースのホルンが明るく響きます。第2楽章の主題の歌い方は素晴らしいものです。第3楽章のホルンの主題も明るくきれいです。フィナーレは厚みのある響きが素晴らしくフィルハーモニアの整然とした演奏は変わりません。コーダのホルンの主題のあとにピッコロの大きな響きに驚きます。プレストから終結は圧倒的な演奏ですが、よく聞いているとトランペットの暴走があります。愛嬌でしょう。


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