1960〜1979年の演奏


ラファエル・クーベリック/バイエルン放送交響楽団(1970)
CD-R(”0””0””0”CLASSICS TH055)

1.ベートーヴェン/序曲「レオノーレ」第1番Op138
2.    〃   /交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
     (第1楽章リピート:ワインガルトナー版)

  ラファエル・クーベリック指揮
   バイエルン放送交響楽団
   録音 1970年頃(1)
       1970年10月28日(2)
          パリ・ライヴ 

 クーベリックは1961年からバイエルン放送の指揮をしており、このライヴは演奏旅行中のものです。序曲「レオノーレ」第1番がプログラムに載るのは珍しいと思いますが、クーベリックが指揮すると完成されたベートーヴェンの響きになっています。
 交響曲第5番「運命」はパリで演奏されたライヴ録音です。第1楽章はやや遅めの演奏で主題の強調があります。主題はゆったり、主部はやや速くという20世紀巨匠時代の演奏です。ホルンのファンファーレもゆったり力強く演奏しています。展開部は強弱のメリハリをつけています。再現部はファゴットのファンファーレにホルンを重ねています。終結までの流れは良い響きです。第2楽章は程よいテンポで主題を歌います。管楽器のきれいな響き、低弦の強調があります。この低弦1音の厚い音はスタジオ録音でも極端に演奏していましたが、このライヴも凄いです。第3楽章の序奏でも低弦の強調があります。ホルンの主題は力強いです。フーガは速いテンポで見事なアンサンブルです。フィナーレのテンポはやや速めですが、厚い響きを出しています。提示部のリピートはありません。展開部の響きは強烈です。第3楽章の回想から再現部への流れもよく、コーダのホルンの主題、ピッコロの響きと素晴らしいものです。プレストから終結への圧倒的な演奏は見事でした。


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