1980〜1999年の演奏

ロリン・マゼール/バイエルン放送交響楽団(1995)
DVD(DREAMLIFE DlVC−1041)

ベートーヴェン生誕225年記念演奏会
1.ピアノ協奏曲第4番変ロ長調Op60
2.交響曲第5番ハ短調Op67「運命」

  イェフィム・ブロンフマン(ピアノ)(1)
  ロリン・マゼール指揮
   バイエルン放送交響楽団
   1995年
   ボン・ベートーヴェン・ホール・ライヴ

 このアルバムはベートーヴェン生誕225年記念演奏会の第2部を録画したものです。(第1部は田園とアリア「ああ、裏切り者よ」)初演と同じプログラムが演奏されました。
 ブロンフマンのピアノによるピアノ協奏曲第4番はマゼールのサポートを受けてダイナミックな演奏をきかせてくれます。
 交響曲第5番「運命」はマゼール生涯のレパートリーであり、最初のレコーディングも「運命」でした。この演奏会でも若々しいテンポの速いエネルギッシュな指揮ぶりです。オーケストラの張り切りようも凄いです。緊張感あふれる演奏は一糸乱れぬ見事なものです。第1楽章の冒頭は短いフェルマータで一気にすすみます。展開部の勢いもよく、再現部のファゴットのファンファーレも見事でした。第2楽章のやや速めのアンダンテは時にテンポの変化をみせていますが、大変魅力的な響きを出しています。第3楽章の胸のすくような演奏もまた素晴らしいものがあります。フーガの鮮やかな演奏も聞きものです。フィナーレの重厚な響きテンポの動き、マゼールの激しい動きもあって見飽きることはありません。この「運命」はいくつもあるマゼールの「運命」の中でも優れた演奏のひとつでしょう。マゼールの表情が物語っています。2管編成でこれだけの演奏をしているバイエルン放送響には脱帽です。最後のフェルマータはティンパニの一打で終わる壮絶な指揮が凄いです。


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