2000年代の演奏

マレク・ヤノフスキ/ベルリン放送交響楽団(2008)
CD-R(Harvest Classics HC06177)

1.ベルク/「ヴォツェック」より3つの断章
2.ツィンマーマン/トランペット協奏曲
             「誰も知らない我が悩み」
3.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
  (第1楽章、第4楽章リピート:原典版)

  ペトラ・ラング(ソプラノ)(1)
  ホーカン・ハーデンベルガー(トランペット)(2)
  マレク・ヤノフスキ指揮
    ベルリン放送交響楽団
  録音 2008年2月16日ライヴ
     ベルリン/コンツェルトハウス

 ヤノフスキとベルリン放送交響楽団のライヴ録音です。
 ベルクの歌劇「ヴォツェック」よりの「3つの断章」はペトラ・ラングのソプラノ名唱が素晴らしい。
 ツィンマーマンの「誰も知らない我が悩み」は単一楽章のトランペット協奏曲です。ハーデンベルガーはスウェーデン出身のトランペット奏者で録音も多い名手です。この難曲を見事に吹きこなしています。
 ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」は第1楽章冒頭のの速いテンポ、短いフェルマータに特徴があります。ホルンのファンファーレは力強いです。展開部のよどみない流れも素晴らしく、再現部ではファゴットのファンファーレを原典版通りに吹いています。第2楽章は程よいテンポで主題を表情豊かに歌っています。木管は大変良い響きを出しています。低弦の強調があります。第3楽章は序奏のフェルマータは短いですが低弦の強調はクレッシェンドまでする度肝を抜く解釈に驚きます。フーガの演奏は弦、管ともに見事な演奏があります。
 フィナーレの冒頭は厚い響きを出しています。提示部のリピートがあります。展開部では木管楽器の響きがきれいです。第3楽章の回想のオーボエが大変きれいに響きます。再現部はコーダのプレストからは速いテンポで圧倒的な演奏でした。最後のフェルマータの前に少し間をおいていて感動的でした。ティンパニの強打も素晴しい。


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