1960〜1979年の演奏


レナード・バーンスタイン/バイエルン放送交響楽団(1976)
CD-R(sardana SACD-108)

1.バルトーク/弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
2.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
     (第1楽章、第4楽章リピート:原典版)

  レナード・バーンスタイン指揮
   バイエルン放送交響楽団
  録音 1970年代ライヴ(1)
      1976年10月17日ライヴ(2)

 バーンスタインはバルトークをいくつか録音していますが、オケコンはニューヨーク・フィルと1度だけ、弦チェレは2度のスタジオ録音があります。ライヴはおそらくこの録音だけのようです。演奏はエネルギッシュそのものです。第2楽章のスピード感には驚きます。
 ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」はチャリティーコンサート・ライヴの中の1曲でした。ウィーン・フィルとのベートーヴェン全集の録音が始まったのが1977年ですからその前年になります。第1楽章はバーンスタインとしてはニューヨーク盤よりもやや速いテンポでグイグイすすむ緊張感のある演奏です。展開部で管と弦の応答が静かで大変素晴らしい響きを出しています。再現部のファゴットのファンファーレは厚みがあります。コーダの運命の主題はきっちり強調しています。第2楽章はゆったりとしたテンポで主題を歌っています。強弱のつけ方が大きく演奏効果は大きいです。第1変奏、第2変奏では弦楽器と木管楽器のアンサンブルが素晴らしい。木管四重奏は大変美しい響きでした。第3変奏の木管はやや遅いテンポで哀愁的な響きに聞こえるのがなんともいえません。第3楽章はやや遅いテンポでホルンの主題が見事、フーガはアウフタクトを強調して素晴らしい演奏をきかせてくれます。フィナーレは管と弦の厚みのある音で圧倒してくれます。ドイツのオーケストラらしい響きでしょう。ホルンと木管の主題も見事な響きです。提示部のリピートがあります。それにしてもバランスの良い演奏です。展開部は金管の厚みのある響きが圧倒的です。第3楽章の回想は静かにオーボエが歌うと再現部に堂々とした響きで突入します。コーダまでの厚い響き、コーダのホルンの主題とフルート、そしてピッコロの響きが素晴らしい。プレストから終結は圧倒的で382小節から385小節のヴァイオリンとヴィオラのりズムの刻みもしっかり聞こえます。堂々とした終結でした。 


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