第七交響曲

オクトフォロス(管楽アンサンブル版)(1984)
CD(ACCENT ACC-48434D)

ハルモニームジーク
1.ベートーヴェン/交響曲第7番Op92
        (管楽アンサンブル版)
2.ベートーヴェン/歌劇「フィデリオ」序曲
        (セドラク編)

  オクトフォロス
  ポール・ドンブレヒト(オーボエ)
  マルセル・ポンセール(オーボエ)
  ハンス・ルドルフ・シュタルダー(クラリネット)
  エルマー・シュミット(クラリネット)
  ピエト・ドンブレヒト(ナチュラルホルン)
  クロード・モーリー(ナチュラルホルン)
  ダニー・ボンド(ファゴット)
  ドンナ・アグレル(ファゴット)
  クロード・ワスメール(コントラファゴット)
  録音 1984年8月

 ベルギーやフランスの演奏家たちによるオクトフォロスのハルモニームジークです。
 交響曲第7番は1816年に出版されたベートーヴェン公認の版でコントラファゴットが使われています。楽器もほとんどが19世紀のオリジナルです。この作品は原曲がイ長調という華やか響きの作品ですが、管楽アンサンブルの編曲は1音低いト長調になっています。第2楽章と第4楽章も1音低くなっているのですが、第3楽章だけは原曲のヘ長調のままになっています。
 第1楽章はオリジナル楽器のためやわらかな響きとなっています。オーボエはウィンナ・オーボエのような響きです。ホルンはナチュラルホルンの明るい響きがきれいです。コーダはファゴットがベースのフレーズを吹いて盛り上げています。 第2楽章はト短調になっています。ここは原曲は弦楽の聴きどころですが、冒頭はファゴットが重々しく歌っています。オーボエとホルンが加わって音楽の広がりが素晴らしいものになってきます。第3楽章は原曲と同じヘ長調です。オリジナル楽器の響きは独特で、面白い響きです。トリオのクラリネットとホルンが良い響きです。後半カットがあります。第4楽章はト長調で管楽器の超絶技巧の連続になります。クラリネットとオーボエはヴァイオリンのパートの掛け合いになります。ホルンの二重奏は大変素晴らしい響きです。オーボエはチャーミングな響きがきれいです。なお、この第4楽章はかなりの短縮です。
 歌劇「フィデリオ」序曲はセドラクの編曲です。ここでも序曲は1音低いハ長調で演奏されています。ホルンのソロが優しく聞こえてきます。また弦楽のパートを木管楽器が演奏していますので面白い響きです。ホルンだけが目立ちます。このハルモニームジークはオペラなどを管楽八重奏に編曲して演奏していたそうですから、王侯貴族の方々には喜ばれたことでしょう。


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