第七交響曲

ペーター・ティボリス/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団(1993)

CD1(ELYSIUM GRK712)
CD2(Albany TROY110)

1.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
        (第1楽章リピート:マーラー版)
2.   〃    /交響曲第7番イ長調Op92
       (マーラー編曲版) 

  ペーター・ティボリス指揮
  ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団
  録音 1993年4月4〜6日

 マーラー編曲版による「運命」と第7番です。ティボリスは第九もマーラー版で録音していました。
 交響曲第5番「運命」はテンポの遅い演奏です。ホルンが4本使われており原典版にはない音形や強調があります。第1楽章は特に再現部でホルンの活躍が目立ちます。第2楽章では特徴的なのが木管四重奏のとの全合奏149〜155小節のティンパニです。トリルの後に一打が入りません。タイで結んでありこれはオーケストラと全く同じです。第3楽章はこれもテンポが遅いです。ホルンの主題は明るく響きます。フィナーレは重厚な響きが素晴らしい。ここでは何箇所かでピッコロのテュッティがあります。コーダのホルンの主題のあとでもピッコロの大きな響きが聞かれます。最後のフェルマータではティンパニがクレッシェンドしています。全体としては遅いテンポの演奏です
 交響曲第7番もかなりの部分にマーラーは手を加えていますが通常の楽譜との違いはあまり感じられません。管楽器の厚みのある響きが特徴でしょう。フィナーレでは弦楽パートにホルンを重ねるなど気が付きます。またストコフスキーもそうでしたが、管楽器の主題で木管が下降音形、ホルンが高音を吹くところで木管とホルンが下降音形を吹いているのが特徴です


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