モーツァルト/ホルン五重奏曲

アンネケ・スコット(2014)
CD(ABC Classics ABC 481 1244)

モーツァルト他/室内楽作品集
1.作者不詳/アリア・ヴァリエ
2.プント/「3つのデュオ変ホ長調」より
      アレグロ・モデラート
3.M・ハイドン/ロマンス変イ長調
4.プント/「3つのデュオ変ホ長調」よりアダージョ
5.リヴィウス/ピアノ、ホルン、ヴィオラと
          チェロのための協奏的作品
6.プント/「3つのデュオ変ホ長調」よりプレスト
7.モーツァルト/ホルン五重奏曲変ホ長調K407

アンネケ・スコット(ナチュラルホルン)(1〜4、6&7)
     〃    (ピストンホルン)(5)
アイアンウッド 
アリス・エヴァンス(ヴァイオリン)(1、3、5&7
ジュリア・フレダースドルフ(ヴァイオリン)(1、3、5&7)
ニコール・フォーサイス(ヴィオラ)(1、3、5&7)
ヘザー・ロイド(ヴィオラ)(7)
ダニエル・イアドン(チェロ)(1〜7)
ニール・ペレス・ダ・コスタ(フォルテピアノ)(1&5)
録音 2014年1月6〜10日
    メルボルン、イワキ・オーディトリアム

 アンネケ・スコットの新しいアルバムです。作者不詳の「アリア・ヴァリエ」はホルンと弦楽のための作品です。主題と変奏曲になっています。スコットの凄い技が聴かれます。
 ジョヴァンニ・プント(シュティヒ)の「3つのデュオ変ホ長調」はホルンとチェロで演奏され、3つの楽章で構成されています。このアルバムでは続けて演奏されずに間奏曲として演奏されています。第3楽章のプレストは名演です。
 ミヒャエル・ハイドンの「ロマンス」はモーツァルトのホルン協奏曲第3番の第2楽章をアレンジしたものです。弦楽四重奏の伴奏でホルンがロマンティックに演奏します。モーツァルトの原曲とはかなりの違いがあります。
 バーハム・リヴィウス(1787〜1853)の「ピアノ、ホルン、ヴィオラとチェロのための協奏的作品」はモーツァルトのクラリネット、ヴィオラとピアノのための三重奏曲」(ケーゲルシュタット・トリオ)の編曲です。クラリネットのパートをホルンで吹くというアレンジです。スコットはナチュラルホルンを吹いているようですが、ピストンホルンの持ち替えがあるようです。速いフレーズはナチュラルホルンでは厳しいです。この作品はヴィオラの活躍が顕著です。
 モーツァルトの「ホルン五重奏曲変ホ長調」は名曲です。モーツァルトが初めてロイトゲープのために書いた作品でした。彼はナチュラルホルンの名手でした。スコットは当代の名手ですからナチュラルホルンでこの作品を吹くのはお手の物でしょう。これが初録音ですが、実に滑らかでモダンホルンを吹くように楽器を操っています。第2楽章のアンダンテも実に美しいホルンです。第3楽章も素晴らしい演奏です。ハンドストップがきれいです。コーダ前に見事なカデンツァが挿入されています。


トップへ
戻る
前へ
次へ