田園交響曲

フランス・ブリュッヘン/18世紀オーケストラ(2011)
CD(GLOSSA GCDSA 921116)全集

ベートーヴェン/交響曲全集
CD3
1.交響曲第6番ヘ長調Op68「田園」
2.交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
  (第1楽章、第4楽章リピート:原典版)

 フランス・ブリュッヘン指揮
  18世紀オーケストラ
  録音 2011年10月
 ロッテルダム、デ・ドゥーレン・ライヴ

 フランス・ブリュッヘンが18世紀オーケストラを指揮した2つ目のベートーヴェンの交響曲全集の中の1枚です。ロッテルダムでのライヴ録音です。
 交響曲第6番「田園」は第1楽章は良いテンポです。主題はきれいに演奏しています。木管の響きはやわらかで美しいです。ホルンもきれいな響きです。提示部のリピートがあります。また美しい響きが流れます。残響が豊かです。展開部の主題の連続はきれいで楽しいです。フルートが独特の響きです。再現部は流麗な演奏で素晴らしい響きです。フルートやホルンも良い響きです。コーダのクラリネット、フルートへの流れも大変きれいです。素晴らしい演奏です。第2楽章「小川のほとりの情景」は程よいテンポで進みます。主題がきれいに響きます。クラリネットとファゴットの主題も大変きれいに流れます。中間部のオーボエやフルートが小鳥の鳴き声のように聞こえます。コーダの夜うぐいす(フルート)、うずら(オーボエ)、カッコー(クラリネット)の演奏は良い響きです。第3楽章「田舎の人々の楽しい集い」はきれいなスケルツォで、ホルンの和音がよく響きます。オーボエ、クラリネット、ホルンと続く主題の流れはきれいです。ホルンのソロは素晴らしい演奏です。第4楽章「嵐と雷雨」ではティンパニの強打、豪雨の表現が見事です。中間部はティンパニの重厚な雷鳴の響きも見事です。コーダの遠雷からオーボエの響きがきれいです。第5楽章の「嵐のあとの感謝の気持ち」はクラリネットに続くホルンの美しい響きが大変素晴らしいです。そして「牧人の歌」は喜びにあふれています。ホルンの角笛、主題の変奏もよい響きになって素晴らしい演奏です。コーダはホルンのソロがきれいに響きます。よい演奏です。

 交響曲第5番は速めのテンポの第1楽章はベートーヴェンの指定した速度そのものです。演奏は勢いがあって、きめ細かな演奏です。古楽器オーケストラですが重厚な響きで、ホルンのファンファーレは見事な響きです。展開部は弦楽と管楽が厚い響きです。オーボエのカデンツァはきれいな響きですが速めに終わります。再現部のファンファーレはファゴットです。それからコーダまでが重厚な演奏です。ティンパニが素晴らしい響きです。 第2楽章はのアンダンテは程よいテンポです。素晴らしい弦楽の演奏です。木管も良い響きです。第1変奏は良い響きで、木管もきれいです。第2変奏では弦楽の演奏とクラリネットとファゴットの響きがきれいです。木管四重奏はこれは大変美しい響きです。クライマックスの重厚な響きは素晴らしいです。第3変奏の木管も素晴らしい演奏です。弦のピツィカートもよく響きます。第4変奏のファゴットからコーダまでも見事な演奏です。第3楽章は序奏のあとのホルンの主題が良い響きです。フーガは弦楽の見事なアンサンブルが光ります。リピートしても変わりません。後半のフィナーレへの経過部は弦楽と管楽の緊張感があります。ピツィカートがよく響きます。最後のクレッシェンドが盛り上がります。第4楽章は大変重厚な響きを出しています。木管や金管も良い響きです。提示部のリピートがあります。管と弦の絶妙なバランスが素晴らしいです。展開部のオーボエとフルートが良い響きです。トロンボーンも同様です。ティンパニも重厚な響きです。第3楽章の回帰はオーボエがきれいです。再現部は重厚で良い響きです。コーダの和音、そしてホルンの主題が大変きれいです。ピッコロも素晴らしい響きです。プレストからは圧倒的な響きです。ティンパニの重厚な響きには感動です。最後のフェルマータも素晴らしい演奏です。


トップへ
戻る
前へ
次へ