2000年代の演奏

クリストフ・フォン・ドホナーニ/北ドイツ放送交響楽団(2005)
CD-R(Harvest Classics HC06072)

ドホナーニ/演奏会ライヴ
1.ベルリオーズ/序曲「海賊」Op21
2.ラヴェル/ピアノ協奏曲ト長調
3.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調「運命」
  (第1楽章、第4楽章リピート:原典版)
4.モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲K492

  ギャリック・オールソン(ピアノ)(2)
  クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮
  北ドイツ放送交響楽団
  録音 2005年3月19日
    ワルシャワ、国立歌劇場ライヴ

 ドホナーニが北ドイツ放送とポーランドのワルシャワで演奏したときのライヴ録音です。フランス音楽とドイツ・オーストリアの音楽がプログラムになっています。
  ベルリオーズの序曲「海賊」は41歳の作品で演奏会用序曲として書かれています。バイロンの叙事詩「海賊」を題材にしています。ベルリオーズ独特のオーケストレーションが激しさを感じさせます。テンポの速さは攻撃的な海賊を思わせます。
  ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調は冒頭のムチの響きが印象深い作品ですが、ピアノもオーケストラも演奏が難しいようですが、ピアノの名手が弾くと輝きを増してきます。ギャリック・オールソンは1970年のショパン国際コンクールで優勝した名手ですがドビュッシーやラヴェルも演奏します。この演奏もピアノのキラメキがすばらしい。第1楽章後半にホルンのソロがハイトーンで入りますが、これが良い音でした。第2楽章、第3楽章もピアノの圧倒的な演奏があります。
  ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」はドホナーニが何度となく演奏してきた作品です。速めのテンポで進む第1楽章は短いフェルマータの提示部が特徴的です。展開部の厚みのある演奏とオーボエのカデンツァなど聴きどころは多いです。再現部からコーダへの圧倒的な演奏が見事です。第2楽章はやや速めのテンポで主題を歌います。第1変奏の盛り上げ方が素晴らしいもので、全合奏の厚みのある響きも見事です。第2変奏も感動的、木管四重奏も大変きれいです。第3変奏の木管が8分音符を延ばさずに短く切っていました。第3楽章は冒頭のリタルダンドからホルンの主題への流れるような演奏は見事で、フーガの演奏は切れ味のよいものでアンサンブルの上手さよりも豊かな音楽性に聞き惚れます。フィナーレは重厚な響きでさすがに北ドイツのオーケストラは良い響きを出してくれます。提示部のリピートがあります。展開部の流麗な演奏と木管の響きの美しさ、第3楽章の回帰でのオーボエの響きのよさは聴きものでしょう。再現部からコーダへの厚みのある響き、コーダのホルンの主題とピッコロの響きなど枚挙にいとまがありません。プレストからの圧倒的な響きは素晴らしく最後のフェルマータでティンパニが二度の強打によるトリルが感動的です。
  アンコール、モーツァルトの「フィガロの結婚」は歯切れの良い演奏と流麗な弦楽の響きが素晴らしい。感動的な演奏会です。


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