リゲティのホルン作品

ホルン三重奏曲/ジャン=クリストフ・ヴェルヴォワット(2023)

CD(ALPHA_CLASSICS ALPHA993)

リゲティ/協奏曲&室内楽作品集
CD1
1.ヴァイオリン協奏曲(1990-1992)
2.チェロ協奏曲(1966)
3.ピアノ協奏曲(1985)
CD2
4.13人の奏者のための室内協奏曲(1969-1970)
5.ピアノのための2つの奇想曲(1947)
6.4手ピアノのための5つの小品(1942-1950)
7.無伴奏ヴィオラのためのソナタ(1991-1994)
8.ホルン三重奏曲(1982)

 ピエール・ブリューズ指揮
 アンサンブル・アンテルコンタンポラン
 カン・ヘスン(ヴァイオリン)(1)
 ルノー・デジャルダン(チェロ)(2)
 ディミトリ・ヴァッシラキス(ピアノ)(3,5,6)
 セバスティアン・ヴィシャール(ピアノ)(6,8)
 ジョン・ストゥルツ(ヴィオラ)(7)
 デイエゴ・トージ(ヴァイオリン)(8)
 ジャン=クリストフ・ヴェルヴォワット(ホルン)(8)
  録音 2023年2月&6月
  フィラルモニ・ド・パリ

 ピエール・ブリューズ指揮のアンサンブル・アンテルコンタンポランによるリゲティの協奏曲と室内楽の作品集です。
 「ヴァイオリン協奏曲」は1990〜92年の作品で5つの楽章で構成されています。カン・ヘスンのヴァイオリン・ソロです。第1楽章は室内オーケストラによる演奏でパーカッションも入ります。ヴァイオリンのソロは華麗に響きます。第2楽章はヴァイオリンのソロに始まります。やがて管楽器のきれいな響きも入ります。そしてピツィカートやパーカッションも入ります。第3楽章もヴァイオリンのソロに始まります。やがて管楽器の演奏も入ります。ホルンも良い響きです。弦楽器もきれいな響きです。第4楽章は静かに始まります。チェロのような響きです。やがて木管とホルンが静かに響きます。パーカッションが入ると、ようやくヴァイオリンのソロが始まります。後半はにぎやかです。第5楽章は木管に始まって、すぐにヴァイオリンのソロが入ります。金管も賑やかに響きます。パーカッションも激しく響きます。ヴァイオリンのソロも活気があります。後半は全体に活気があります。最後はカデンツァがあってパーカッションが大きく響いて終わります。面白いです。
 「チェロ協奏曲」は1966年の作品。2つの楽章で構成されています。ルノー・デジャルダンのチェロ独奏です。第1楽章は静かに始まります。チェロの響きが聞こえてきます。やがて弦楽の響きが入ります。途中から管楽器のロングトーンが入ります。第2楽章はようやくチェロのソロが聞こえます。途中から弦楽や管楽器が響きます。パーカッションが入るとにぎやかです。チェロにも活気があります。
 「 ピアノ協奏曲」は1985年の作品。5つの楽章で構成されています。ディミトリ・ヴァッシラキスのピアノによる演奏です。第1楽章はピアノと共に始まります。オーケストラにも活気があります。パーカッションが入るとお祭りのようににぎやかです。第2楽章は静かに始まります。やがてピアノが始まります。突然金管の強奏やパーカッションが入ります。するとピアノも良い響きです。後半は金管が良い響きです。ピアノも活気があります。にぎやかです。第3楽章も静かに始まります。ピアノと管楽器が聞こえます。次第に賑やかに響いてきます。第4楽章はパーカッションとピアノが大きく響きます。すぐに管楽器が大きく響きます。活気があります。第5楽章はピアノに始まって、すぐにオーケストラが大きく響きます。パーカッションも良い響きです。ピアノも元気に演奏もしています。最後はピアノソロになってパーカッションと共に終わります。
 「13人の奏者のための室内協奏曲」は1969〜70年の作品。4つの楽章で構成されています。第1楽章は静かに木管とホルンに始まって、弦楽も加わります。きれいに響きます。やがて力強い響きになります。ピアノも入ります。終結部は力強い響きです。第2楽章は静かに始まります。やがて木管とホルンも響きます。そして金管やピアノも入って木管も力強く響きます。第3楽章は管楽器が賑やかに響きます。そして弦楽器はピツィカートが良い響きです。後半は木管が激しく響きます。ピアノも響きます。第4楽章は木管がきれいに響きます。ピアノも入ります。弦楽器とホルンも入るとピアノがハイトーンで激しく演奏します。賑やかな作品です。
 「ピアノのための2つの奇想曲」は1947年の作品。ディミトリ・ヴァッシラキスのピアノ演奏です。2つの小品をピアノできれいに演奏しています。
 「4手ピアノのための5つの小品」は1942〜50年の作品。ディミトリ・ヴァッシラキスとセバスティアン・ヴィシャールのピアノ演奏です。1曲目はマーチ風の楽しい演奏です。2曲目はエチュードらしく穏やかにきれいな演奏です。3曲目は力強い響きの演奏に始まります。中間部は穏やかです。後半は華麗な響きの速めのテンポです。4曲目はソナタ風でアレグロ、アンダンテ、ヴィヴァーチェの3つの部分をきれいに演奏しています。5曲目はアレグロで力強い響きの演奏です。見事なピアノ演奏です。
 「無伴奏ヴィオラのためのソナタ」は1991〜94年の作品。6つの楽章で構成されています。ジョン・ストゥルツのヴィオラ独奏です。第1楽章からきれいなヴィオラが聞かれます。第2楽章、第3楽章ときれいな演奏です。第4楽章「プレスティシモ・コン・ソルディーノ」はは激しい演奏です。第5楽章「ラメント」は重厚な響きのヴィオラ演奏です。第6楽章「シャコンヌ・クロマティック」は重音の素晴らしいヴィオラ演奏です。見事な演奏です。

 「ホルン、ヴァイオリンとピアノのための三重奏」はリゲティがブラームスへのオマージュとして1982年に作曲した4つの楽章のホルン三重奏曲です。12音技法の難しい曲です。デイエゴ・トージのヴァイオリン、ジャン=クリストフ・ヴェルヴォワットのホルンとセバスティアン・ヴィシャールのピアノによる演奏です。第1楽章のアンダンテ・コン・テネレッツァはホルンに始まります。ヴァイオリンとピアノも静かに加わります。やがて力強い響きになります。ミュートのホルンもあります。ヴェルヴォワットのホルンはきれいな演奏です。第2楽章のヴィヴァーチッシモ・モルト・リトミコは速いテンポですが素晴らしい演奏になっています。ホルンはミュートも使います。ハイトーンもあってテクニックを要する楽章です。良い演奏です。ヴァイオリンとピアノの演奏も素晴らしいです。第3楽章はアッラ・マルチャです。ヴァイオリンとピアノが華麗な響きで始まります。ここでもホルンはミュートを使います。やがてホルンも力強い演奏を聞かせてくれます。第4楽章はラメント、アダージョです。ヴァイオリンの哀愁的な響きに始まります。ピアノもきれいに響きます。そして華麗な響きになります。ホルンも良い響きです。最後は間をおいて静かに終わります。見事な演奏です。


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