ベートーヴェン/ホルン・ソナタ

デニス・ブレイン(1951)

DVD(Hans Pizka Edition D-85551)
CD(BEULAH 1PD35)
DVD
ベートーヴェン/ホルン・ソナタ へ長調Op17
     デニス・ブレイン(ホルン)
     デニス・マシューズ(ピアノ)
     録音 1951年1月  
CD
デニス・ブレインの世界
 1.チャイコフスキー/交響曲第5番ホ短調より
         第2楽章
   デニス・ブレイン(ホルン)
  シドニー・ビーア指揮ナショナル交響楽団
   録音 1944年6月
 2.モーツァルト/歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」より
     〜「お願い、許して恋人よ」
   ジョアン・クロス(ソプラノ)
   デニス・ブレイン(ホルン)
  ローレンス・コリングウッド指揮
    フィルハーモニア管弦楽団
    録音 1947年1月2日
3.ベートーヴェン/ホルン・ソナタ へ長調Op1
  デニス・ブレイン(ホルン)
  デニス・マシューズ(ピアノ)
   録音 1951年1月
4.エドワード・ウィリアムズ/オープン・ハウス
  ナタリー・ジェームズ(オーボエ)
   バーナード・ウォルトン(クラリネット)
   デニス・ブレイン(ホルン)
   セシル・ジェームズ(ファゴット)
   録音 1951年9月
5.デュカス/ヴィラネル
  デニス・ブレイン(ホルン)
  ジェラルド・ムーア(ピアノ)
   録音 1952年4月19日
6.ブリテン/テノール、ホルンと
       弦楽のためのセレナードOp31
   デニス・ブレイン(ホルン)
   ピーター・ピアーズ(テノール)
   ユージン・グーセンス指揮
     ロンドン新交響楽団
   録音 1953年11月

 DVDの映像はナチュラルホルンとヴァルブホルンの違いを実際に演奏して見せた貴重なものでした。ブレインの優しい肉声も聞かれましたし、アレキサンダーの初期の改良ホルンの異様な管の曲がりが面白く、そのホルンで滑らかに演奏しています。この曲の模範になりましょう。
 なおDVDのボーナストラックにはハンス・ピツカのホルン独奏でウェーバーのホルン協奏曲やベートーヴェンのホルン・ソナタが収録されています。
 CDはデニス・ブレインの初リリースの音源を含むアルバムです。モーツァルトの歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」よりのアリアは初CD化、ベートーヴェンのホルン・ソナタは映像からのCD化、エドワード・ウィリアムズの「オープン・ハウス」は初リリースの音源で初めて世に出る録音です。
 チャイコフスキーの「交響曲第5番ホ短調」は1944年のSP録音で全曲CD化されていますが、その中からブレインのホルン・ソロが聞かれる第2楽章が収録されています。
  モーツァルトの歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」より「お願い、許して恋人よ」は第2幕でフィオルディリージが歌うアリアで、ホルンのソロが入ります。ジョアン・クロスのアリア集からCD化されたものです。ブレインのきれいなホルンが響きます。
  ベートーヴェンの「ホルン・ソナタ」は1944年のSP録音ではなく、1951年のスタジオ録画映像からのCD化です。ブレインがアレキサンダーを吹き始めた当時の貴重な録音です。ブレインのホルンの音色はやはり素晴らしいものです。DVD音声よりもよくなっているようです。
 エドワード・アノイリン・ウィリアムズ(1921〜)の「オープン・ハウス」は初リリース音源です。オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットによる四重奏曲で7分ほどの作品です。初めて発掘された音源で、新しい作品を聞くのはわくわくします。
  デュカスの「ヴィラネル」はLP時代から親しまれたブレインの代表的な録音のひとつで、ジェラルド・ムーアのピアノ伴奏です。ブレインのホルンの独特の響きと完璧なテクニックが披露されます。
 最後のブリテン/テノール、ホルンと弦楽のためのセレナードOp31はブレインとテノールのピアーズのために書かれた永遠の名曲。ノクターン、エレジー、賛歌など超絶技巧のホルンが聞かれます。ブレインがアレキサンダーに替えてから奥深い響きが冴えてきました。その響きの美しさがあります。また円熟期のピアーズの歌唱の魅力はなんといっても素晴らしいものです。 


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