モーツァルト/ホルン協奏曲

1&3番/ペーター・ダム(2000)
CD(Souvenir SOUVD-0801)

ペーター・ダム/最後の日本公演
1.モーツァルト/ホルン協奏曲第3番変ホ長調K447
2.   〃   /ホルン協奏曲第4番変ホ長調K495
3.   〃  /ホルン協奏曲第1番ニ長調K412/514
4.   〃   /ロンド ニ長調K514
               (ユーリッセン補筆完成版)
5.サン=サーンス/ロマンスOp36
6.R・シュトラウス/ホルン協奏曲第1番変ホ長調

  ペーター・ダム(ホルン)
  桂 小米朝(モーツァルトの声)
  門 良一指揮モーツァルト室内管弦楽団
  録音 1998年12月2日(2&4)
       大阪・ザ・シンフォニーホール・ライヴ
      2000年5月8日(1、3、5&6)
       大阪・いずみホール・ライヴ

 ペーター・ダム最後の来日公演は2000年5月でした。これはその時に演奏した4曲と1998年に演奏したモーツァルトの4番とロンドを収録した素晴らしいアルバムです。
 3番は最後の来日の演奏ですが63歳のダム先生の演奏は明るくやわらかな響きで、あいも変わらず素晴らしい演奏でした。カデンツァも素晴らしく70年代のときのような若々しい演奏です。
 4番はザ・シンフォニーホールでの演奏ですが響きはほとんど変わらないように思います。61歳のダム先生の流れるようなホルンは2つの全曲録音以上の演奏ではないでしょうか。
 1番は最後の来日演奏と98年のロンドが収録されています。大変きれいな演奏です。ロンドはユーリッセン版ですが、ユーリッセンの録音同様、モーツァルトの声を入れています。さすが大阪の演奏会らしく落語家の桂小米朝に大阪弁をとりいれた大変面白い語りかけになりました。
 サン=サーンスのロマンスはピアノ伴奏での録音がありますがここではオーケストラ伴奏でのびやかに明るい演奏が響きます。
 R・シュトラウスのホルン協奏曲第1番はダム先生の日本でのレコードデビューでした。(レコードは1&2番)あの底抜けに明るいホルンが大変印象に残っていますが、この来日演奏も変わらぬうまさと力強さがあります。冒頭の力強いソロはさすがです。第2、第3楽章の流麗な演奏はダム先生らしい見事な演奏です。モーツァルト同様レガート奏法で完璧な演奏を聞かせてくれます。


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