1980〜1999年の演奏

モーシェ・アツモン/東京都交響楽団(1993)
CD(fontec FOCD9250)

1.モーツァルト/交響曲第40番ト短調K550
2.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
  (7:16/10:23/5:03/8:13)
  (第1楽章リピート:ワインガルトナー版)

  モーシェ・アツモン指揮東京都交響楽団
   録音 1993年10月16日
      サントリーホール・ライヴ

 モーシェ・アツモンは1978年〜1983年のシーズンに都響の首席指揮者をつとめていました。
 モーツァルトの交響曲第40番ト短調はレガートのきれいな演奏で、ウィーンのモーツァルトのような響きを出しています。このモーツァルトは管と弦のバランスが絶妙です。メヌエットのフルートの美しい響きがたまりません。またホルンの響きも素晴らしく絶賛したい演奏です。
 ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」は速いテンポの演奏です。第1楽章は厚みのある冒頭の主題が見事です。ホルンのファンファーレは明るく力強いです。展開部は流麗な演奏です。オーボエのカデンツァが大変きれいでした。再現部ではファゴットのファンファーレをホルンが吹いています。コーダまでの圧倒的な響きは聞き物でしょう。第2楽章は程良いテンポの演奏で主題を演奏しています。木管楽器の美しい響きも聞き物です。木管四重奏は大変美しい響きでした。第3楽章は序奏で長めのフェルマータが印象的でした。ホルンの主題は明るく力強い響きが素晴らしい。フーガは弦楽の緻密な演奏が見事です。フィナーレは堂々とした演奏で厚い響きを出しています。ホルンの主題もよく響いています。また低弦の強調には注目です。 展開部は管楽器の厚い響きが見事で、第3楽章の回想では木管の響きがきれいです。コーダのホルンの主題もきれいです。そしてプレストまでのスピードアップにびっくりでした。終結までの圧倒的な響きは素晴らしい。


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