シューベルト/流れの上で

ハンス=ペーター・フィーバー(2011)
CD(auris classics AS-C 5056-2000)

「愛の思考」ヤナ・ビュヒナー/ソプラノ・リサイタル
モーツァルト/歌曲集
1.森の中で K308
2.夢の中の面影 K530
3.ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたとき K520
4.すみれ K476
5.鳥よ、年ごとに K307
6.ラウラに寄せる夕べの思い K523
シューベルト/歌曲集
7.たゆみなき愛(ゲーテ詩)D138
8.君こそわが憩い(リュッケルト詩)D776
9.笑いと涙(リュッケルト詩)D777
10.最初の喪失(ゲーテ詩)D226
11.恋人のそばに(ゲーテ詩)D162
12.流れの上で(レルシュタープ詩)D943
13.「ラクリマス」からの2つの場面(シュッツ詩)D857
ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル/歌曲集
14.なぜばらが褪せているの(ハイネ詩)Op1-3
15.たそがれが上方から降りてきて(ゲーテ詩)Op34
16.夜は静かな海のごとく(アイヒェンドルフ詩)
メンデルスゾーン/歌曲集
17.9つの愛(ハイネ詩)Op19
18.歌の翼に(ハイネ詩)Op34-2
19.魔女の歌(もうひとつの5月の歌)(ヘルティ詩)
ヨーゼフ・ルドルフ・レヴィ
20.友情か、愛か(ミュヒラー詩)Op7

ヤナ・ビュヒナー(ソプラノ)
ハンス=ペーター・フィーバー(ホルン)(12&20)
エッカルト・ゼルハイム(フォルテピアノ)
   (1、2、7〜17、19&20)
ブリタ・ヴィートランダース(フォルテピアノ)(3&18)
録音2011年9月14〜17日(1、2、4〜17、19&20)
   2011年10月25日(3&18)

 ドイツのソプラノ歌手ヤナ・ビュヒナーによるモーツァルトやシューベルト等の歌曲集です。フォルテピアノの伴奏で歌うビュヒナーの澄んだ歌声が感動的です。モーツァルトが一層美しく聞こえてきます。
 シューベルトの歌曲「たゆみなき愛」になるとピアノもさることながら劇的な歌唱は素晴らしいものです。そして「君こそわが憩い」では愛の歌がしっとり歌われます。
 「流れの上で」はテノール、ホルンとピアノのための歌曲ですが、ソプラノでも歌われます。冒頭ホルンとピアノで始まります。ホルンとソプラノが対話するように歌うこの作品はホルンの作品としても名曲です。ハンス=ペーター・フィーバーのホルンもまた朗々と響く素晴らしい演奏です。ビュヒナーのソプラノもまた力強い歌唱が魅力です。
 ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル(1805〜1847)は有名なフェリックス・メンデルスゾーンの姉です。ピアニストで作曲もしました。3つの歌曲が歌われています。シューベルトとの作風の違い、ピアノの響きの違いがよくわかります。「なぜばらが褪せているの」のしっとりとした歌唱が美しい。「夜は静かな海のごとく」では勢いのあるピアノ伴奏とソプラノ歌唱が素晴らしい。
 弟フェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ(1809〜1847) の歌曲も3曲歌われています。代表的な歌曲「歌の翼に」はピアノの明るさと踊るような動きに載ってソプラノが美しく歌っています。
 ヨーゼフ・ルドルフ・レヴィ(1802〜1881)の「友情か、愛か」はソプラノ、ホルンとピアノで演奏されます。ホルンの対旋律が大変美しいもので、シューベルトの「流れの上で」ほど大きい作品ではありませんが大変美しい作品です。また素晴らしい作品が世に出ました。なおレヴィはいくつかのホルン作品を作曲しています。


トップへ
戻る
前へ
次へ