田園交響曲

アンタル・ドラティ指揮ロンドン交響楽団(1962)
CD(mercury 434 375−2)

1.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
 7:35/8:00/4:53/8:21(トータル28分49秒)
2.ベートーヴェン/交響曲第6番ヘ長調Op68「田園」
3.   〃    /「プロメテウスの創造物」序曲Op43

  アンタル・ドラティ指揮
   ロンドン交響楽団
    1962年7月24&25日録音(1)
    1962年7月15〜25日録音(2)
    1960年6月12日録音(3)

 ドラティがロンドン交響楽団を指揮したベートーヴェンです。運命はミネアポリス交響楽団との録音に次ぐ2度目でした。
「運命」は切れ味の良い演奏でリズムをはっきりとさせています。ホルンのファンファーレは明るい音色です。またオーボエ・カデンツァではフェルマータあとに一息入れる解釈が特徴的です。この解釈はドラティの3種類の録音すべてが同じです。再現部のファゴットのファンファーレはそのままの原典版を使用しています。
  第2楽章はかなり速いテンポで演奏しています。アナログ録音では最も速いテンポかもしれません。スケルツォも速いテンポですすみます。それでも序奏のフェルマータのあとにしっかり間をおいてからホルンの主題になります。フーガの凄さは驚きで低弦の刻みは鮮やかです。フィナーレは堂々とした重厚な演奏です。第2楽章のテンポが速いので全体としての演奏時間が短いものになりました。
 「田園」は大変雰囲気の良い演奏です。程良いテンポの第1楽章は「田舎に着いた時の喜び」があふれています。第2楽章「小川のほとりの情景」もさらさら流れる小川の情景、小鳥の鳴き声など情感豊かです。第4楽章の「嵐」の場面の豪雨の表現は素晴らしいです。「プロメテウスの創造物」序曲は緊張感のある演奏です。


トップへ
戻る
前へ
次へ