モーツァルト/ホルン協奏曲

4番/ヤコブ・スラフテル(1989)
CD(VANGUARD CLASSICS 99002)

モーツァルト/協奏曲集
1.フルート協奏曲第1番ト長調K313
2.ホルン協奏曲第4番変ホ長調K495
3.ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K218

  ジャック・ズーン(フルート)(1)
  ヤコブ・スラフテル(ホルン)(2)
  マリーケ・ブランケスティン(ヴァイオリン)(3)
  レフ・マルキス指揮
  アムステルダム・ニュー・シンフォニエッタ
  録音 1989年
 アムステルダム、チャンネル・クラシックス・スタジ

 ロイヤル・コンセルトヘボウの首席奏者達などオランダの演奏家によるモーツァルトの協奏曲集です。
 フルート協奏曲第1番はフルート協奏曲の代表的な作品で多くの録音があります。ジャック・ズーンのフルートは透明感があり、大変美しい響きのモーツァルトです。第1楽章のカデンツァは絶品の演奏です。第2楽章、第3楽章も鮮やかなフルートで大変素晴らしい演奏です。
 ホルン協奏曲第4番を演奏しているスラフテルは1991年にモーツァルトのホルン協奏曲全集を録音していました。ホルン協奏曲第4番は第1楽章から明るい響きのホルンで軽いビヴラートのかかった演奏が素晴らしいです。レガートが巧みで、安定感は抜群です。カデンツァはオリジナルで重音奏法も使う素晴らしい演奏です。第2楽章:ロマンツェは美しいロマンスを奏でます。響きが美しいのでいうことありません。第3楽章のロンドは明るく軽やかな演奏です。大変素晴らしいホルンです。このような美音を奏でるホルン奏者が少なくなりました。コーダ前にカデンツァは入りませんが素晴らしい演奏です。
 ヴァイオリン協奏曲第4番はモーツァルトの名曲です。ブランケスティンのヴァイオリンはモーツァルトの天国的な美しさを見事に表現しています。3つの楽章を通して良い響きのヴァイオリンが奏でられています。第1楽章のカデンツァは重音の美しさが光ります。第2楽章のアンダンテ・カンタービレはモーツァルトの美しさがあります。カデンツァの悲哀に満ちた響きが素晴らしいです。第3楽章のロンドは軽快な演奏でモーツァルトの楽しさがあります。カデンツァは華やかです。


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