モーツァルト/ホルン協奏曲

2番/野田 篁一(1980〜82)
CD(自主制作 番号無し)

野田 篁一/名曲集
1.ゲンツマー/ホルンのためのソナチネ
2.ケルビーニ/ホルンのためのソナタ第2番ヘ長調
3.F・シュトラウス/ノクターンOp7
4.モーツァルト/ホルン五重奏曲変ホ長調K407
.  〃  /ホルン協奏曲第2番変ホ長調K417

  野田 篁一(ホルン)(1〜5)
  岡田 知子(ピアノ)(1〜3)
  デトモルダー弦楽四重奏団(4)
  ベルンバッハ指揮
  北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団(5)
  録音 1980〜82年頃

 京都市交響楽団の首席奏者として活躍した野田篁一のアルバムです。録音データはありませんがドイツの北西ドイツフィルハーモニー管弦楽団の首席ホルン奏者だったころの録音と思われます。ピアノの岡田知子も野田篁一と同じくデトモルト音楽大楽を卒業していました。
 ハラルド・ゲンツマーのホルンとピアノのためのソナチネは他に録音がほとんどない珍しい作品です。4つの楽章で構成されています。第1楽章:アレグロはピアノのきらめきにのって軽やかにホルンが主題を吹きます。第2楽章:アンダンテは穏やかなピアノと朗々と歌うホルンがきれいな小品です。第3楽章のプレストはホルンが細かいフレーズを忙しく歌います。第4楽章のアダージョは力強いホルンの響きが素晴らしいです。
 ケルビーニのホルンのためのソナタ第2番ヘ長調は原曲が弦楽伴奏ですがピアノ伴奏もよいものです。前奏のラルゴのあとにアレグロ・モデラートの軽快な主題が演奏されます。カデンツァがあり野田の流麗な演奏が素晴らしいです。最後にハイトーンを出しています。
 フランツ・シュトラウスの「ノクターンOp7」は名曲で、録音の多い作品です。流れるような主題は夜想曲らしく美しいものです。野田の流麗なホルンがきれいに響きます。第2主題にあたるところも力まず良い響きを聞かせてくれます。
 モーツァルトのホルン五重奏曲はデトモルダー弦楽四重奏団との共演です。第1楽章のアレグロは明るい響きのホルンがモーツァルトの美しい主題を歌います。ホール一杯に広がるホルンがきれいです。第2楽章のアンダンテはホルンの美しい主題が演奏されます。野田の流麗なホルンが素晴らしいです。第3楽章のロンドはアレグロ、さわやか響きのホルンと弦楽の交錯が聴きものです。装飾音を入れながら歌うホルン、短いカデンツァの挿入もあり素晴らしい演奏です。
 モーツァルトのホルン協奏曲第2番は北西ドイツ・フィルとの共演で在籍中の録音と思われます。第1楽章のアレグロ・モデラートではオーケストラのホルン奏者としての力強いホルンと優しさ溢れるホルンでモーツァルトの美しい主題を歌います。レガートのきれいなホルンが素晴らしいです。第2楽章のアンダンテはロマンティックなホルンが朗々と歌われます。第3楽章のロンドは軽やかなホルンで良い響きを出しています。きれいな演奏です。


トップへ
戻る
前へ
次へ