1960〜1979年の演奏


レナード・バーンスタイン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1977)


CD1(DGG 474 475-2)全集
CD2(DGG POCG-2376)
CD3(DGG 447 902-2)

CD1-4
1.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
   8:35/10:15/5:22/11:12
   (第1楽章、第4楽章リピート:原典版)
2.  〃   /交響曲第7番イ長調Op92

  レナード・バーンスタイン指揮
   ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  録音 1977年9月
   ムジーク・フェラインザール
CD2
1.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
2.   〃   /交響曲第8番ヘ長調Op93
CD3
1.ベートーヴェン/交響曲第2番ニ長調Op36
2.   〃   /交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
 レナード・バーンスタイン指揮
   ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  録音 1977年9月(5番)
      1978年2月(2番)
      1978年11月(8番)
   ムジーク・フェラインザール

 バーンスタインがウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と録音したベートーヴェンの交響曲全集から2つの交響曲です。
 交響曲第5番「運命」は第1楽章冒頭の重厚な響きが素晴らしく、フェルマータはたっぷりとのばしています。ウィンナホルンのファンファーレも素晴らしい響きです。展開部の流れも素晴らしいもので、弦楽と管楽器のバランスの良さ、レガートの美しさがあります。オーボエのカデンツァもきれいです。再現部ではファゴットのファンファーレを原典版のとおり吹いています。コーダまでの整然とした演奏は素晴らしいものです。コーダはテンポを少し落してフェルマータをたっぷりのばしています。これは感動ものです。第2楽章は程よいテンポで主題を表情豊かに歌っています。木管は大変良い響きを出しています。低弦の響きも厚いです。第1変奏の美しい響き、そしてフルートの響きがきれいです。第2変奏の美しい響き、ファゴットとクラリネットのよい響き、全合奏の厚い響きがあります。木管四重奏の美しさは、ウィーン・フィルだけに素晴らしいものです。クライマックスの微妙なテンポの変化と、続く第3変奏の木管の良い響き、そして全合奏の厚い響きも聴きものです。コーダは最後にたっぷり伸ばしているところは見事です。第3楽章の序奏はやや遅めのテンポで演奏する弦楽に続くウィンナホルンの主題がよい響きです。フーガはウィーン・フィルの弦楽の素晴らしい演奏が聴かれます。後半の弱奏からフィナーレまでは緊張感があります。フィナーレの冒頭は重厚な演奏です。ホルンの厚い響きも素晴らしいものです。提示部のリピートがあります。展開部では管楽器の響きもよく、弦楽とのバランスの良さ、トロンボーンの良い響きと素晴らしい演奏です。第3楽章の回想ではクラリネットとオーボエの美しさもあります。再現部も重厚な演奏です。コーダの和音とホルンの主題は実にきれいです。ピッコロの響きも大変きれいです。プレストからは圧倒的な演奏です。最後のフェルマータの長さが素晴しい。最後にティンパニの一打があります。凄い演奏でした。感動ものです。
  交響曲第7番は第1楽章序奏の重厚な響きとホルンの響きがきれいです。弦楽の上昇フレーズの連続は聴きものです。刻みのあざやかなこと、管楽器の美しさもあります。提示部のフルートの主題は大変きれいです。全合奏におけるホルンの素晴らしい響きは聴きものです。提示部のリピートがあります。展開部の弦楽の厚みのある響き、管楽器のうまさ、再現部では迫力のある演奏が聴かれます。コーダの低弦のフレーズの響きの素晴らしさ、ホルンのハイトーンも聴きものです。第2楽章の「アレグレット」は弦楽の響きのよさ、対旋律の美しさがあります。管楽器が加わると感動的な響きになります。ホルンのソロもきれいです。中間部の管楽器の演奏は素晴らしいです。コーダの最後はきれいに終わります。第3楽章の「プレスト」は速めの演奏で勢いがあります。管楽器は大活躍です。トリオは遅めのテンポでホルンがきれいに響きます。これは素晴らしい演奏です。第2トリオも感動的な演奏です。コーダは見事な響きでした。第4楽章「アレグロ・コン・ブリオ」は快速なテンポで重厚な響きが聴かれます。ホルンのハイトーンも大変よく響きます。聞くほどにこの演奏には感動です。展開部から再現部の素晴らしい演奏、勢いのある演奏は凄いです。コーダの金管の迫力は絶品。終結の金管の迫力は素晴らしいものです。バーンスタインが飛びあがるような名演奏です。
(CD1は2003年発売のEU盤全集、CD2は1991年発売の国内盤、CD3はドイツ盤)


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