1980〜1999年の演奏

ファビオ・ルイジ/MDR交響楽団(1999)
CD-R(Sounds Supreme 2S-114)

1.ブラームス/交響曲第3番ヘ長調Op90
2.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
         (第1楽章リピート:原典版)

  ファビオ・ルイジ指揮
   MDR交響楽団
   (中部ドイツ放送交響楽団)
  録音 2002年6月11日(1)
     1999年ライヴ(2)

 MDR交響楽団(中部ドイツ放送交響楽団)は東西ドイツ統合後に旧ライプツィヒ放送交響楽団とライプツィヒ放送フィルハーモニーが合併再編されたオーケストラです。
 ブラームスの交響曲第3番は明るい響きと重みのある響きの演奏が流れてきます。まだドイツのオーケストラらしい響きが残っているという印象を受けました。第3楽章の冒頭で弦楽の歌う主題は美しい音色で申し分ありません。
 ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」は重厚な響きの第1楽章が素晴らしく、その音が1950〜60年代のドイツのオーケストラのようです。ホルンの響きも明るく提示部のファンファーレの明るい響きが好印象です。展開部の響きも見事です、再現部のファゴットのファンファーレが力強い響きでした。第2楽章が大変遅いテンポで歌われています。木管楽器の美しい響きが素晴らしい。第3楽章は大変速いテンポですすみます。フーガのアンサンブルが素晴らしい。フィナーレも速いテンポで演奏しています。速すぎるといってもよいでしょう。提示部のリピートがあります。この速さで第3楽章の回想に入ると2拍のテンポがそっくり3拍子になっていました。再現部になってもテンポの変化を感じません。コーダの演奏も見事です。そのまま終結へ一気に進む圧倒的な演奏でした。


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