第七交響曲

佐渡 裕/ベルリン・ドイツ交響楽団(2011)
CD(AVEX CLASSICS AVCL-25760)

 ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調Op92

  佐渡 裕指揮
  ベルリン・ドイツ交響楽団
  録音 2011年10月16日
  ベルリン、フィルハーモニー

 佐渡裕がベルリン・ドイツ交響楽団を指揮した演奏会のライヴ録音です。
 交響曲第7番イ長調は第1楽章の冒頭ズシンとくる和音、ホルンの豊かな響きが印象的です。そして弦楽の上昇音階の豊かな響き、この長大な序奏こそが第7番の聴きどころです。提示部のフルートそして主題の全合奏の迫力が素晴らしい。ホルンがよく響きます。提示部のリピートがあります。響きが厚いです。
展開部は管楽器と弦楽器の交互の強奏、そして音の渦が続きます。再現部も素晴らし響き、コーダでは低弦のフレーズの繰り返しが迫力あります。ホルンもよく響きます
 第2楽章のアレグレットはイ短調で哀愁的な主題が楽器を変えながら歌い継がれます。この主題と対旋律が重なって素晴らしい音楽が形成されます。佐渡の指揮は素晴らしいもので弦楽セクションがうなるようです。管楽器が主題を吹くと盛り上がります。木管が第2主題を吹くとホルンが応えるところが美しい。
 第3楽章は速いテンポのスケルツォ、厚い響きで整然と演奏しています。管楽器のうまさオーケストラのバランスの良さが素晴らしい。トリオの木管とホルンの歌う主題もきれいです。このトリオの全合奏は迫力があります。
 フィナーレはテンポが速く迫力ある演奏も見事です。ホルンの響きも素晴らしいです。提示部のリピートがあります。展開部の勢いのある演奏、厚みのある響き、ティンパニの活躍、フレーズの強調、聴衆を圧倒する演奏です。再現部も凄いです。佐渡が指揮台で踊っているかのようです。コーダは圧倒されます。これぞ第七です。思わず拍手。聴衆も大騒ぎでした。


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