ウェーバー/コンチェルティーノ

マーティン・オーウェン(2022)
CD(CHANDOS CHAN20168)

1.シューマン/4本のホルンと管弦楽のための
       コンツェルトシュテュック ヘ長調Op.86
2.ウェーバー/ホルンのための
    コンチェルティーノ ホ短調Op45
3.R・シュトラウス/ホルン協奏曲第1番
               変ホ長調Op11
4.   〃   /ホルン協奏曲第2番変ホ長調

 マーティン・オーウェン(ホルン)(1〜4)
 クリストファー・パークス(ホルン)(1)
 アレック・フランク=ゲミル(ホルン)(1)
 サラ・ウィリス(ホルン)(1)
 ジョン・ウィルソン(指揮)
  BBCフィルハーモニック
 録音 2022年4月25日(1)
     2022年9月30日&10月10日(2〜4)
    メディア・シティUK

 イギリスのホルン奏者マーティン・オーウェンのソロの他にシューマンのコンツェルトシュテュックではフランク=ゲミルやサラ・ウィリスが参加しています。
 シューマンの「4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック」はマーティン・オーウェン2度目の録音で今回はトップです。クリストファー・パークスとアレック・フランク=ゲミルとサラ・ウィリスがホルンを演奏しています。第1楽章からきれいなアンサンブルです。この作品は4本のホルンが演奏しますので息のピッタリ合う演奏は素晴らしい響きです。音色の似た4本ですから誰がどのパートかも分からないほど素晴らしい演奏です。第2楽章は穏やかに素晴らしいホルンアンサンブルが響きます。第3楽章は速いテンポで4本のホルンが活躍します。素晴らしい演奏です。ハイトーンの響きも素晴らしいです。これは見事な演奏です。
 ウェーバーの「ホルンのためのコンチェルティーノ」はホルンのためのコンチェルティーノは1806年に書かれ1815年に改訂されています。マーティン・オーウェンのホルンによる演奏です。第1部の冒頭アダージョはやや速めのテンポでホルンを吹いています。アンダンテ・コン・モトからは程よいテンポでレガートがきれいな演奏です。オーケストラもよい響きです。ホルンの流麗な演奏は見事です。後半の勢いのある演奏も見事です。第2部のカデンツァ部分はこれも素晴らしい演奏です。低音の重音奏法も見事です。第3部のポラッカはきれいなホルンが聴かれます。流麗なホルンで最後のハイトーンもきれいです。これは素晴らしい演奏です。
 リヒャルト・シュトラウスのホルン協奏曲第1番は冒頭の全合奏のフェルマータの最後にティンパニの一打があります。オーウェンの演奏は冒頭から素晴らしいです。第1楽章のホルンは滑らかできれいな響きです。後半は次第に勢いのある演奏になります。オーケストラもよい響きです。第2楽章のアンダンテは穏やかに美しい響きのホルンです。木管もきれいな響きです。第3楽章は快適なテンポで勢いのあるホルンの演奏です。リタルダンドからフェルマータのあとは見事な演奏です。終結前のカデンツァから終結の演奏は素晴らしいです。見事な演奏です。
 リヒャルト・シュトラウスのホルン協奏曲第2番はホルンのソロで始まります。オーウェンンのホルンはやわらかな響きで、流麗な演奏です。ホルンの魅力たっぷりのもので、主題をきれいにマイペースで歌います。オーケストラもよい響きです。後半の雄大な響きも素晴らしいです。第2楽章冒頭のオーケストラの美しさは素晴らしいです。オーウェンのホルン・ソロもきれいです。第3楽章の快活で流麗なホルンは素晴らしい演奏です。オーケストラもよい響きです。ここでは力強い響きもあります。オーウェンのホルンは見事な名演奏です。


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