1980〜1999年の演奏
リチャード・ヒコックス/ノーザン・シンフォニア(1988) |
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CD(ASV CDQS6054)
1.ベートーヴェン/交響曲第4番変ロ長調Op60
2. 〃 /交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
(第1楽章、第3&4楽章リピート:ギュルケ版)
リチャード・ヒコックス指揮
ノーザン・シンフォニア
録音 1986年(1)
1988年(2)
リチャード・ヒコックス(1948〜2008)が残したベートーヴェン/交響曲全集の中の1枚です。室内オーケストラのベートーヴェンは管楽器と弦楽器のバランスが良ければ抜群の響きになります。それがはっきりわかる名演です。
交響曲第4番はホールの残響を生かした透明感のある響きの素晴らしい演奏です。第1楽章序奏からその美しい響きに惹かれます。第2楽章はやや速めのアダージョですが管楽器の美しい響きがあります。第3楽章の厚みのある響き、第4楽章では第2主題の弦楽とフルートの音色が聞き所でしょう。
交響曲第5番「運命」第1楽章は速いテンポの緊張感あふれる演奏です。ホルンのファンファーレが力強いです。展開部の弦楽と管楽器の対話が素晴らしい。ティンパニの響きも見事です。再現部ではファゴットのファンファーレがきれいです。コーダまでの圧倒的な響きは素晴らしいものです。第2楽章の程よいテンポ、弦楽の美しさ、低弦の強調、木管四重奏の美しい響きは素晴らしいものです。第3楽章の流麗な演奏、ホルンの圧倒的な主題は聞きものです。フーガの見事なアンサンブルも素晴らしいものです。そしてこの楽章はリピートがありますが235小節から冒頭にリピートしますのでびっくりです。フィナーレは重厚な響きが見事です。提示部のリピートがあります。展開部では管楽器のきれいな響きがあります。第3楽章の回想から再現部の盛り上がり、厚みのある響きは抜群です。コーダのホルンの主題が大変きれいです。プレストから終結までの圧倒的な響きは見事でした。 |
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