第七交響曲

ベンジャミン・ザンダー/フィルハーモニア管弦楽団(1998)
CD(TELARC CD80471 UCCT2026)2枚組

CD1
1.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
   (第1楽章、第4楽章リピート:原典版)
2.   〃    /交響曲第7番イ長調Op92
CD2(ボーナスCD)
ベートーヴェン/交響曲第5番と第7番の講義と演奏

  ベンジャミン・ザンダー指揮
   フィルハーモニア管弦楽団
   録音 1998年10月28〜31日 
    ロンドン、エア・リンドハースト・ホール

 ベンジャミン・サンダーの「運命」と第7番です。
 交響曲第5番「運命」は第1楽章冒頭から速いテンポの演奏です。フェルマータも短いです。エンリケ・バティスのようなスピードで演奏しています。曲に対する思い入れはなくスコアに忠実に演奏したものでしょう。あっというまの第1楽章です。第2楽章も速いテンポの演奏です。ここでは歌がありますがテンポの変化はなくどんどん進みます。木管四重奏はきれいでした。第3楽章な速いです。リタルダンドもそこそこにホルンの主題が力強く響きます。トリオのフーガは素晴らしいアンアンブルです。フィナーレは素晴らしい演奏です。主題提示部後半のホルンの高らかな主題は見事です。提示部のリピートがあります。展開部、第3楽章の回想そして再現部へときれいに流れていきます。コーダのホルンの主題から終結へと一気に演奏しています。
 交響曲第7番の冒頭は良い響きを出しています。第1楽章提示部ではホルンの響きが大変きれいです。その提示部のリピートがあります。第2楽章では弦楽が良いテンポで歌っています。対旋律のきれいな演奏もききものでしょう。第3楽章は速いテンポのスケルツォです。この楽章でもきっちりリピートしています。速いテンポの演奏はきついでしょう。フィナーレは迫力の冒頭が凄い演奏になっています。管楽器と弦楽器の気迫に満ちた演奏は素晴らしい。
 CD2はベンジャミン・ザンダーによる講義になっています。ザンダーのピアノで「月光ソナタ」が演奏されてから運命と第七の解説になります。「運命」では冒頭の演奏についてストコフスキーのゆったりとした演奏を引き合いに出して比べています。


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