2000年代の演奏

シルヴァン・カンブルラン/読売日本交響楽団(2018)
CD(読売日本交響楽団 ALTYM-006)

1.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
 (第1楽章&第4楽章リピート:原典版)
   7:04/8:57/5:11/10:46
2.デュカス/交響詩「魔法使いの弟子」
3.オッフェンバック/喜歌劇「天国と地獄」序曲

 シルヴァン・カンブルラン指揮
   読売日本交響楽団
  録音 2018年1月19日(1)
      サントリーホール・ライヴ
      2018年1月7日(2&3)
      東京芸術劇場ライヴ 

 シルヴァン・カンブルラン指揮読売日本交響楽団による演奏会ライヴ録音です。
 ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」の第1楽章冒頭は速めの演奏でフェルマータは短めです。ホルンのファンファーレはきれいに響きます。提示部の演奏はよい響きです。展開部冒頭のホルンはきれいです。管と弦の対話もよい響きです。オーボエのカデンツァはきれいです。再現部のファゴットのファンファーレは大変よい響きです。そしてオーケストラの厚い響き、コーダまでの演奏、終結もよい響きです。第2楽章はやや速めのテンポで歌います。全合奏は重厚な響きです。第1変奏は弦楽の良い響きが流れます。木管の響きもきれいです。経過部の演奏も素晴らしいです。第2変奏はクラリネットとファゴットの合いの手がきれいに響きます。全合奏も素晴らしいです。木管四重奏は大変きれいな演奏です。全合奏も迫力あります。木管の第3変奏は流麗な演奏です。その後の全合奏も良い響き、第4変奏のファゴットがよい響きを出しています。コーダも圧倒的な素晴らしい響きです。第3楽章の序奏はリタルダンドのあとのホルンの主題は大変よい響きです。弦楽もきれいな演奏です。フーガは弦楽器の勢いのある演奏で緊張感があります。後半の弱奏部分は弦楽のきれいな演奏です。管楽器もきれいに響きます。フィナーレの演奏は厚みのある響きの冒頭は素晴らしい響きです。クレッシェンド効果も見事です。ホルンもよく響きます。提示部のリピートがあります。管と弦のバランスの良さ、ティンパニはよい響きです。展開部では木管やトロンボーンがよい響きを出しています。第3楽章の回帰は木管が大変きれいです。再現部は厚い響きが素晴らしいです。ティンパニのクレッシェンドには圧倒されます。コーダの和音、ファゴット、ホルンと続く主題とピッコロの響きが大変きれいです。プレストから終結までの演奏は見事で、最後のフェルマータまで圧倒的な響きの演奏です。これは素晴らしい名演です。
  デュカスの交響詩「魔法使いの弟子」はデュカスの名曲です。序奏の響きの良さ、オーケストラのバランスの良さ、ファゴットの主題のきれいなこと、大変素晴らしい演奏です。後半も素晴らしい響きで、情景が目に浮かぶようです。これは名演です。
 オッフェンバックの喜歌劇「天国と地獄」序曲も名曲です。序奏の華やかな響き、クラリネットのソロの素晴らしい演奏、木管の良い響き、弦楽の良い響き、見事な演奏です。中間部のヴァイオリン・ソロもきれいです。その後の盛りあがりは実に素晴らしいです。後半のマーチ風の見事な演奏。これぞ「天国と地獄」です。感動ものです。素晴らしい演奏です。思わず拍手です。


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