2000年代の演奏

クリストフ・ケーニヒ/マルメ交響楽団(2002)
D(dB Productions dBCD88)

1.ベートーヴェン/交響曲第4番変ロ長調Op60
2.   〃   /交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
     (第1楽章&第4楽章リピート:原典版)

  クリストフ・ケーニヒ指揮
   マルメ交響楽団
  録音 2002年6月18〜20日

 ケーニヒは2003〜2006年にマルメ交響楽団(スウェーデン)の首席指揮者をつとめていました。この録音は就任前に行われていました。
 交響曲第4番はやや速めのテンポの序奏が透明感のある響きを引き出した素晴らしい演奏です。提示部の弦楽の演奏は見事なものです。第3楽章の勢いのある演奏、フィナーレのさわやかな響きと弦の鮮やかな演奏も聞きもの。
 交響曲第5番「運命」第1楽章の冒頭は短めのフェルマータ、ホルンのファンファーレの強奏など印象的です。展開部のレガート気味の演奏がさわやかです。再現部では原典版とおりファゴットのファンファーレが響きます。第2楽章は程よいテンポで主題が歌われます。弦楽の美しさは素晴らしい。木管もきれいです。木管四重奏の美しい響きは素晴らしいものです。第3楽章の流麗な演奏、ホルンの主題の強奏は印象的です。フーガの演奏は見事なものでした。フィナーレはやや速いテンポで重厚な響きは素晴らしく、ホルンと木管の主題も厚みがあります。提示部のリピートがあります。展開部も良い響きを出しています。第3楽章の回想から再現部の盛り上がり、低弦の厚みのある響きは抜群です。コーダのホルンの主題は明るいです。プレストから終結までの圧倒的な響きは素晴らしい。


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