2000年代の演奏

アントン・ナヌート/紀尾井シンフォニエッタ東京(2009)
CD(EXTON EXCL-00037)

1.ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op67「運命」
     (第1楽章&第4楽章リピート:原典版)
2.   〃   /「プロメテウスの創造物」序曲Op43
3.オステルツ/レリジオーソ「オーケストラのための組曲」より

  アントン・ナヌート指揮
   紀尾井シンフォニエッタ東京
   録音 2009年12月17〜19日
      東京・紀尾井ホール

 アントン・ナヌート(ナヌットとも呼ばれていました)といえば90年代から廉価盤になっていた謎の指揮者でした。スロヴェニアの指揮者でリュブリャーナ放送交響楽団との録音はかなりの数出回っていました。そのナヌートが来日して「運命」の録音をしていたとはびっくりでした。
 紀尾井シンフォニエッタ東京との交響曲第5番「運命」はオーソドックスなテンポで実にさわやかですっきりした演奏です。スコアは原典版を使っていて20世紀の従来の演奏です。編成の小さいオーケストラだけに響きは大きくありませんが統率された見事な演奏です。第1楽章と第4楽章をリピートして演奏時間は35分06秒です。
 「プロメテウスの創造物」序曲はやや遅めの序奏に始まり主部の演奏もきれいです。3曲目はアンコールでナヌートの祖国スロヴェニアの作曲家オステルツの「オーケストラのための組曲」から「レリジオーソ」が演奏されています。弦楽が大変美しい響きの作品です。


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